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 <本日のツボ11>
   『カマボコの厚みの重み』

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<ツボの説明>

  カマボコは厚く切ったほうがウマイ、と感じるのは本当の
 ひもじさを知っている世代。ひもじさを知らない世代は薄切り、
 しかも「てっさ」のごとく極度に薄く切ったカマボコにさえ、
 新しい食感を見出し、ウマイと感じることができます。

  正月、我が家で極薄ペラペラ切りにしたカマボコを食卓に
 出してみました。昭和一桁生まれの父は「何じゃこりゃ?
 バカか?」とのたまいました。平成生まれの息子たちは何も
 言わずに一瞬でたいらげました。

  食べ物の記憶、特に幼少時代の食べ物に対する記憶は、
 潜在意識に強く刷り込まれています。私だって「板わさ」を
 注文して薄切りを出されたらちょっとムッとします。
  しかし「板わさ」で一杯やったことなどない世代は確実に
 存在し、彼らは「厚く切ってないとウマくない」という刷り
 込みをされてはいません。

  1cm×5枚と3mm×12枚では、後者が28%も少ない
 原材料で作ることができます。
  私たちが様々な判断を下すときに尺度として用いる価値観が
 絶対的であることはまずありません。どこかで「思い込み」や
 「決め付け」が作用しているものです。それに気付いたとき
 思いがけない利得を手にする事があります。

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 アドバンマネジ経営コラム by 大山祐史


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