<本日のツボ203>
『プライドが命を削る』
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<ツボの説明>
できる者から斃(たお)れてゆく。
優秀営業マンであり続けるのは大変なことだが、それを支える
のは「俺の売り上げが会社を支えている」という自負。トップセー
ルスマンとしてのプライド。
優秀営業マンという地位に居続けることは一種の自己実現だから、
そこは居心地が良く、人の心に快感を与えてくれる。
ひとたびその快感を知った者がそれを失うと、麻薬が切れた中毒
患者のように心が蝕まれてしまう。
失うまいとするあまり、優秀といわれる者ほど命を削ってでも
それを守ろうとするのか。
連夜の接待、休みを返上して仕事に没頭し、多少具合が悪くても
会社に迷惑はかけない。
「業績」を上げるために己の身体と己の時間を犠牲にするプロ
セスに快感を感じるということは、「業績」に己のプライドをゆだね
ている状態である。
「業績」という結果に己のプライドをゆだねてしまったとき、
それと引き換えに命が削られてゆく。
「自己犠牲」だけが自己実現の手段ではない。
真摯に行い続けることだけでも、十分に自己実現への道となる。
ただ曇りなき正義感に拠りて行うということ、それだけでも
プライドは守られる。
あなたが斃れたら、それは会社にとって、日本にとって損失だ。
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アドバンマネジ経営コラム by 大山祐史
本コラムの内容は、大山祐史によるものであることを明記する
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