タイトルロゴ大山祐史の経営コラム



   <本日のツボ220>
    『努力は報われない』

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<ツボの説明>

  以前(9月27日)このコラムに「一心に行なう」ということを
 書いて以来、「どういう状態になれば一心になっているといえる
 のか」という議論を良く持ちかけられるようになりました。

  答え:「わたしゃ宗教家じゃないのでわかりません」


  以前、ある禅宗のお坊さんがこんなことを言っていました。

    「雑念は、それを払おうとすればするほど、
        雑念を払うことにこだわっちゃうんだよねー」。

  座禅を組んでいるときに、ただ一心に「座る」ということに集中
 しようとすると「ほかの事を考えないようにしなくちゃ」と考えて
 しまう、というようなことをいっています。

  成し遂げようという思いが強いほど、達成のための努力をすれば
 するほど、求める結果から遠ざかることになってしまうことがある。
 だから一心になることは修行に値する、という教えです。


  このことは、努力というのは必ずしも結果に直結しているわけでは
 ないということを良くあらわしています。

  むしろ「努力は報われない」とするほうが現実に近いといえます。

  世の中には、「努力は成果を得るための手段である」と位置づけて
 いる人が案外たくさんいますが、このような人々の心の中では努力と
 成果ががっちり結びついて認識されているため、努力が成果に繋がら
 なかった場合、「できるだけの努力はしたのに解決できなかった」とか
 「頑張ったのに成功できなかった」といって悔やむことが多くなります。

  努力というプロセスに落ち度があったわけではないのに、努力は
 結果につながるという思いが強いために、自分で自分を責めたりして
 無用な苦しみを味わってしまうのです。


  また、「努力→成果」というつながりを単純に考えていると、
 つい成果のほうに気をとられてしまい手元にある努力が軽くなって
 しまうことも起こりえます。

  野球の内野手がゲッツーを取ろうとしてチラッと二塁方向へ目を
 やる。そのことによって、何でもない内野ゴロをポロッと取りこぼ
 してしまう、といったことはよくあるケースです。
 「ゴロをつかむ」ということに一心になっていれば、平凡なゴロを
 取りこぼすことはないはずです。


  「結果を求めて苦しみに耐える努力」と
  「そこにある仕事を一心に行なうこと」

  前者は、「努力が報われない」という嘆きの源となり、
 後者は成果を上げたとき、「あの人は努力していたからね」という
 評価を得る行いとなるのです。

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 アドバンマネジ経営コラム by 大山祐史


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