タイトルロゴ大山祐史の経営コラム

 


   <本日のツボ233>
      『集中と気』

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<ツボの説明>

  ある劇団の稽古場で目撃した光景。

  薄汚れたジャージ姿の男女が10名ほど並んで立っている。

  名前も知らない役者たち。ほとんどが中年から初老の男女であり
 はっきりいって見かけはみすぼらしい。

  この集団が10分間ほど瞑想する。テーマは様々でたとえば、遠い
 昔の母との思い出などを動作や風景、においや肌触りなどを連想し、
 頭の中にできるだけ生々しいイメージを創り上げることに集中する。

  その後、不動のままゆっくりと目を開けて、遠くの空の一点を
 見つめる。視線の先の空中に、瞑想で描いたイメージをさらに浮
 かび上がらせようとしている。

  そこへBGMがかかる。

  ゆったりとしたクラシック。

  このとき、なんとも不思議なことが起こった。みすぼらしい中年
 男女の集団が、なにかすごいことを成し遂げてくれそうな力を秘めた
 者たちに見えたのだ。

  ある者は「一流映画のラストシーンみたいだった」と評した。

  集中しきった人間の集団が出す「気」のパワーは大きい。

  「CDよりライヴの方が感動が大きい」とか、「映画より舞台の
 方が好き」といった話はよく耳にするが、それは、人間というもの
 は他人が発する気の力を直に受信する能力を持っているからなの
 かもしれない。


  ビジネスを精神論で語ることは嫌いなので、どちらかといえば
 「飛び込み営業なんて非効率だ」とか「努力は報われないとわかった
 上で努力しろ」とか言っていることの方が多いのだが、この時は人間
 の精神が「気」という目に見えない力を出していることを肌で感じた。

  この「気」というものが人間力の要素であり、それが他者に伝わ
 るものであるとすると、この「気」の大小がビジネスの成果に影響
 を与える可能性は否定できない。


  日ごろ、あまりやる気が出ないつまらない仕事や、命令されて
 イヤイヤ取り組む仕事に対して、どのような気持ちで向かっている
 だろうか?

  いやな仕事ほど、気力を振り絞って踏み出さなければなかなか
 取り掛かれないものである。

  どの道気力が必要ならば、そのついでに取り掛かった後もできる
 限りの集中力を維持し、相手に「気」を感じてもらえるような仕事
 ぶりを心がけてゆけば、そのことによって成果につながる人間力が
 鍛えられてゆくものと思われる。

  「しぶしぶ」という思いを「集中」に切り替えることを、良い
 意味で「開き直る」という。

  さて、今日も開き直って行きましょうか。

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 アドバンマネジ経営コラム by 大山祐史


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