タイトルロゴ大山祐史の経営コラム

 


 <本日のツボ323>
    『異質を活かす』

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<ツボの説明>

  組織開発の仕事をしていると、「自社の組織を活性化し、全社
 一丸となって業績向上をめざしたい」という希望をお持ちになって
 いる経営者の方にお目にかかることがよくあります。

  こういうテーマを受け止める場合「全社一丸」というのがどの
 様な状態を意味するのかと言う点に注意が必要です。

  以前「日本的民主主義だけを続けてゆくと、組織の創造性を破壊
 してしまうことがある」といった内容のことを書いたことがあり
 ます(<本日のツボ183>)。

  そこで説明したように、全体調和を目的とした組織統治は、えて
 して組織活性の程度を低める働きを持ってしまうものです。

  したがって、「全社一丸」と言う言葉を「無難な全体調和を優先
 する風土」と位置づけてしまうと、「組織活性化」と同時に達成す
 るのは困難になると言うパラドックスに陥ります。


  組織の活性化には、異質な価値観や行動様式の組み合わせ、ぶつ
 かり合い、その上での試行錯誤プロセスといったものが大きな役割
 を果たします。

  このことと調和する「全社一丸」とは「異質を受け入れ、発言や
 実行の機会を与える」ということです。

  逆に、異質なものを排除したがる「予定調和型組織」では、
 イジメやパワハラなどが発生して全社一丸も組織活性化も達成し
 にくい状況になりやすい傾向があります。


  異質な者に発言や実行の機会が付与されるといったことから活性
 化がスタートすると、いっても良いでしょう。

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 アドバンマネジ経営コラム by 大山祐史


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