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 <本日のツボ82>
   『購買前、購買後の気持ち』

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<ツボの説明>

  既存のお客さんをお得意様にすること、すなわちリピーターに
 なってもらうことを実現するためのコストは、新規顧客を獲得す
 るためのコストの数十分の一で済むといわれています。

  そのせいか「今のお客さんをつなぎとめるにはどうしたらよい
 でしょうか」という相談を受けることがよくあります。


  家電量販店のポイント還元や、航空会社のマイレージサービス
 のような優遇策はリピート購買を促す有効な手段ではありますが、
 いかんせんコストがかかりすぎます。

  中小零細企業にお勧めするのは、もっと手軽で現実的なもので
 なくてはならないと考えます。


  よく使うのは、お客様が来店する前後のニーズを想像して、そ
 の部分も自分のビジネスに取り込む、ということです。

  たとえば、老舗の和菓子屋さんというお店に来店するお客様は、
 その店に来る前にどのようなことを考えているかということを想
 像してみよう、ということです。

  お菓子の値段や品揃えではスーパーやコンビにかないません。
 それでもお店に来てくれるお客さんは、手土産用に手ごろで見栄
 えのする和菓子を探していたのかも知れません。

  それなら、手土産にふさわしい熨斗紙や袋、または洒落た風呂
 敷などを用意するといったことが考えられます。必ず無料でなけ
 ればいけないという決まりはありません。
  風呂敷を使った品物の包み方・開け方などといったパンフレット
 が用意されていたら、もっと気が利いていると感じてもらえます。

  手土産を購入した後はどうするでしょうか?

  お客さんは、その手土産の味が気になるのでは? と想像した
 ら、味見用のサンプルをお渡しするといったことも考えられます。

  また、味を気に入ってもらえたとしたら、「また買いたい」と
 思うかもしれない。そういうお客さま用に、手土産を渡す人、も
 らう人両方の人へ、注文用のカタログと注文用紙を渡すようにする
 などということも考えられます。


  業種によっていろいろなことが想像できるとは思います。

  どんな業種でも共通して言えるポイントは、購買の前後の思考
 を想像してそれにあわせたサービスを提供すると、お客様がお得
 意様になってくれる確率が向上するということです。

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 アドバンマネジ経営コラム by 大山祐史


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