タイトルロゴ大山祐史の経営コラム



   <本日のツボ275>
    『カタログ送付のツボ』

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<ツボの説明>

  「カタログを送ってほしいのですが」と頼まれたとき、あなたの
 会社ではどのようにして送っていますか?

  「商品カタログと会社案内をセットにして、送付状を付けて送る」
 というのが一般的です。

  カタログ請求をしてくるのはたいてい、その商品に興味はあるが、
 もう少し詳しく調べて検討したい、と考えている「潜在顧客」です。

  ところが、こういった「潜在顧客」とその後の商談が順調に進み
 成約に至る というケースは、意外なほど少ないものです。

  それは、送付している資料が持つ機能に問題があるからです。


  会社案内や商品カタログといったものは「説明機能」を持った
 資料です。会社や商品に対する説明という意味では、これらの資料
 を見せることである程度その目的を達成することができます。

  しかし、仮に貴方がその商品の営業マンで、その潜在顧客と話を
 する機会があったとしたら、あなたが話す内容は会社と商品の説明
 だけに留まるということはないはずです。

  なぜその商品をその人にお勧めするのかという理由や、どうすれ
 ば注文できるかについて、アフターサービスや保証の大きさ、既に
 購入して使ってくださっているお客さんの喜びの声などというもの
 を伝えたいと考えるはずです。

  会社や商品の説明も大切ですが、このような付帯的条件をうまく
 伝達することの方が、営業マンの活動としては重要です。

  そう、冒頭のやり方で送付したカタログには、「セールス機能」
 が不足していたわけです。


  「カタログ下さい」と依頼されたとき、ただ単にカタログだけを
 送付していたのではもったいないです。

  必ず有効なセールスレターを付けましょう。

  そこには、

  送付したカタログの内容を要約し、なぜそれをお勧めするかと
 いう理由を明確に書きます。

  さらに、注文書やサンプル請求書などを添付します。

  そして、その注文書を使用して期限(たとえば3週間後)以内に
 発注した場合の特典などを具体的に提示しましょう。つまり、プロ
 モーションもやらせてしまうわけです。

  それから、安心してご注文いただくために、無料交換制度や品質
 ギャランティー条件の詳細についての説明書も付けるべきです。


  実際のセールスの流れに沿って良く考えられたセールスレターを
 付けることで、送付したカタログは単なる商品リストとしてでは
 なく、気の利いたセールスマンと同等の機能を持つようになります。

  郵便代だけのコストでこういったセールス活動ができるのです
 から、このような機会を使わない手はありません。

  展示会や見本市等でカタログを配布する場合も同様のことが言え
 ます。カタログ単体で渡すのではなく、一工夫したセールスレター
 を折り込んで配布するようにしたいものです。

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 アドバンマネジ経営コラム by 大山祐史


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