タイトルロゴ大山祐史の経営コラム

  2007年5月15日


 <本日のツボ338>
    『そばとラーメン』

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<ツボの説明>

  おそば屋さんとラーメン屋さん、この二つは似ているようでいて
 実は大きな違いがあります。


  そば屋には定番商品があり、「そばを食べたい」と思った人は
 たとえ見知らぬ町の初めて入る店であっても、ほぼ思い描いた通り
 の「そば」を食べることができます。

  一方ラーメン屋の方はというと、店によって出てくるラーメンは
 千差万別です。北海道・九州・博多・喜多方・佐野などという地名
 による分類もあれば、塩・しょうゆ・みそ・とんこつなどといった
 味付けの種類によっても区分されています。

  「ラーメン好きなヒト」というのは、そのなかの特定の種類を
 特に好む場合が多く、知らない店にふらっと立ち寄った場合、望み
 どおりのラーメンにありつける確率は低くなりがちです。


  では、そば屋とラーメン屋とでは、どちらが商売をやりやすい
 でしょうか?

  日本には、そば好きラーメン好きどちらもかなり大勢います。

  しかし「ラーメン好き」というのは別々の好みを持った小さな
 集団がいくつも集まって構成されているため、「ラーメン好き」
 全体をターゲットとしたマーケティングはやりにくいものです。

  反対に「そば好き」というのはセグメントしやすく、「そば好き」
 全体をターゲットとした品揃えや店舗作りなどのマーケティング
 を比較的容易に行うことができます。


  駅で良く見かけるのはラーメンスタンドではなく立ち食いそば
 の方であるということには、こんな理由があったのです。

  品揃えの中に定番イメージを持った商品があると、コンスタント
 な集客につながるということができます。

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 アドバンマネジ経営コラム by 大山祐史


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