<本日のツボ49>
『知識労働者の生産性を測る』
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<ツボの説明>
ホワイトカラーの生産性を評価するのは難しいように見える。
だが、ホワイトカラーも、それ以外の労働者と同じく、その生産性
の改善ぶりを公正に評価されなければならない。
いやむしろ、ホワイトカラーほど自身の仕事に対する動機付
けや正当な評価、自己実現といったものを望んでいる者はいない
といっても良いだろう。
わが国の工業生産能力は、戦後60年の間に飛躍的に拡大し
その生産性はあらゆる指標において大きな向上を達成している。
一方、公務員・大学教授といった人々の生産性は、60年前
と比べて大きく進歩しているといえるであろうか?
どんなに優秀な知識労働者であっても、その果たすべき役割
や目的、達成した貢献を計測し、評価する仕組みが存在しない
世界にいる限り、その生産性は向上しない。
難関を突破した上級国家公務員でさえそうだ。明確な目的が
ないから評価されない。生涯獲得賃金の極大化という、本来の
存在意義とは無関係な目的を自ら作り出し、天下りシステムを
構築することに心血を注ぐようになった。
知識労働者の逆機能である。
知識労働者が果たすべき貢献と、それを実施することに対す
る責任を明確にすること。そして、成し遂げたことを計測し、
それに対して綿密な評価を施すこと。
このことだけが唯一、知識労働者の生産性を向上させる手段
であり、マネジメントが実施すべき責務である。
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アドバンマネジ経営コラム by 大山祐史
本コラムの内容は、大山祐史によるものであることを明記する
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