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2006年1月23日


 <本日のツボ8>
     『数値よりも傾向』

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 <ツボの説明>

  経営の計器に誤差はつき物です。絶対の情報などというものは
 存在しないので、どんな指標を作っても、その数字自体が重要な
 意味をもつことはありません。

  たとえば「自己資本比率は35%以上あることが望ましい」などと
 いう言葉をよく聞きますが、それでは自己資本比率が20%しかない
 会社はどうしようもないダメ会社かというと、全然そんなことはない。
 ピンシャンした優良企業だってあります。逆に自己資本比率が60%も
 あるのに、内情はボロボロで再起不能な会社もたくさんあるのです。

  つまり、こういった数字はすべて単なる目安であって、絶対的な価値
 はないものです。
  ですから、昨日書いたような計器が示す数字についても、その絶対値や
 指標を作成するさいにできてしまう誤差は重要ではありません。
  肝心なのはトレンド(傾向とその勾配)です。このトレンド情報こそ、
 自社のビジネスが乗っている流れを示すものであり、これによって
 自分の会社をカジ取りする能力を得ることができるのです。


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 アドバンマネジ経営コラム by 大山祐史


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