タイトルロゴ大山祐史の経営コラム



 <本日のツボ301>
   『XX向け商品』

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<ツボの説明>

  中高年のあなたへ質問です。「中高年向けファッション」に
 関心はありますか?

  「ある」とお答えになった方の大半は「中高年でも若々しく
 みえるファッション」に関心がある ということだと思います。

  まちがっても、「いかにも中高年っぽいファッション」に関心
 があるわけではないですよね。


  ある女性客を増やしたい飲食店で。店主は女性向けドリンクメ
 ニューとして「甘いカクテル」の品揃えを増やし、そのことを
 宣伝しました。

  ところがコレを注文するのはカップルで来店したお客さんばかり。
 女性客の増加という効果はほとんど見られませんでした。

  「甘いカクテル」はいかにも女性っぽい、と男は勝手に思い込ん
 でいます。カップルで来店するとき、女性はこの男の思い込みを
 適当に利用します。「それで女らしいと思ってもらえるなら、そう
 思わせておこう」と。こういうときは味なんかどうでも良く、少々
 我慢して「甘くてきれいなカクテル」を飲んでいます。

  ようするに、女っぽい小道具で喜んでいるのは男の方なのです。


  本来の女性はもっと貪欲です。お酒が好きなら本格的なお酒を
 飲みたいと思うし、そうでなくても、もっともっとおいしいものを
 食べたいと望んでいるはずです。

  甘いものが好きなら、カクテルなんかよりも上等なスイーツの
 ほうに心が惹かれます。

  ですから、本気で女性客の支持を得たいのであれば、女っぽさを
 感じさせるような小細工とは縁を切って、本物志向であることと、
 それを「本物がわかる女性」に楽しんでもらいたいことをアピール
 しなければいけないのです。


  高齢化社会や女性の社会進出という流れを受けて経営を考える
 ときに、この辺を勘違いして商品開発をしてしまう経営者が意外と
 多いので注意してください。

  高齢者に「これを着たらいかにも高齢者らしくて良いですよ」
 といってお勧めしても、だれも買ってはくれません。

 「XX向け商品」の本質は「XXらしくないこと」にあるのです。

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 アドバンマネジ経営コラム by 大山祐史


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