タイトルロゴ大山祐史の経営コラム

 


 <本日のツボ102>
    『管理屋の特徴』

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<ツボの説明>

  会社を立ち上げた起業家が成長期に入ったビジネスをうまく管
 理しようとするときには、自分以外のだれかに管理屋としての仕
 事を任せる必要が生じてきます。


  そもそも起業家というものは、自分で会社を立ち上げるくらい
 ですから、活動的でチャレンジ精神旺盛な方が多い。

  いつも周囲にアンテナを張り巡らせていて、新しいものには一
 通り興味を示し、じっとしているのは苦手でどちらかというと自
 分で動く方が得意という傾向があるといえます。


  成長期のビジネスをうまくコントロールするためには、創業期
 を乗り越えてナントカまわり始めた仕事のフローを、経営者が自
 ら手を掛けなくても滞りなく行なわれるものにする必要があります。

  このことを「システム化する」と表現するとしたら、このシス
 テム化は非常に保守的な作業となります。

  動き始めた仕事のフローを固定化して、流動的な要素を極力排
 除することで、仕事のシステム化が達成できるからです。
  いつも通り、前例の通り、仕事を処理することこそがシステム
 化の本質であり、前例のないことや全く新しい仕事というものを
 うまくシステム化の流れの中に取り込むのは困難です。

  つまり、システム化は変化を嫌う仕事だということができるのです。


  社長に代わってビジネスフローをうまくコントロールしてくれ
 る人を管理屋と呼ぶならば、この管理屋には保守的で変化を嫌う
 性格の人が向いていることになります。

  これは前述した起業家=社長さん自身の性格とはまったく逆の
 性格ということができます。


  だから、二重人格のような特殊な才能を持った人を除き、成長期に
 入った会社の経営者は、管理屋に自分のビジネスのシステム化と
 その運営を委任し、自らの仕事を絞り込んでゆく必要があるのです。

  ここで自分ひとりが会社を掌握することにこだわると、成長を
 阻害する要因になる可能性があります。

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 アドバンマネジ経営コラム by 大山祐史


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