タイトルロゴ大山祐史の経営コラム

 


 <本日のツボ107>
   『管理システムとは何か』

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<ツボの説明>

  一般的には、「管理システム」というと、会計管理システムや
 販売管理システム、在庫管理システム、生産管理システム といっ
 たものを思い浮かべます。

  これらは、昨今ではコンピューター技術を利用したITシステ
 ムとして活用されています。その意味で、「管理システム」とIT
 システムは同義として扱われることも多いようです。


  しかしこういったITシステムは、経営者自身によって運用さ
 れることはあまりありません。たいていの場合、その部門ごとに
 部門責任者と部下たちによって運用されています。

  このような管理システムは、業務の定型化、省力化・迅速化を
 目的として利用される保守的なツールということができます。


  それでは経営者にとって管理システムは無縁なものなのかと
 いうと、そうではありません。

  中小企業には特に、経営者が運用すべき最も大切な管理シス
 テムというものがあります。


  上に挙げたような管理システムは、他人に任せても仕事が安定
 してまわるようにするためのものです。一方、経営者が考え運用
 するのは、成長のための管理システムです。

  それは、マーケティングの効果を最大限に引き出すために、ビ
 ジネスの原則の中に組み込まれたシステムのことです。

  これは一般的なマネジメントシステムのことではなく、どちら
 かといえばマーケティングの仕組みのこと意味します。そしてそ
 れはシステム化される必要があります。


  収益を上げるためには、顧客を獲得しそれを囲い込んで手放さ
 ないようにしなければなりません。

  それを達成するためには、定型化、省力化・迅速化 といった
 仕事の「効率」を重視する仕組みよりも、マーケティング手法が
 顧客にあたえる「効果」のほうを大切にする必要があります。

  商品と同時にこの仕組みが顧客に満足を与え、それがうまく機
 能するほどビジネスが成長する可能性が高まるものです。


  たとえば、浦安のネズミさんやクマさんたちは、手の振り方や
 握手の仕方、お客さんとスナップ写真に納まるときのポーズやし
 ぐさ といったものが管理されています。そういったことがお客様
 に与える満足度というものを意識したシステムが作られています。


  このような「ビジネスの成長力となる管理システム」を考案し
 て導入してゆくことが、経営者やマネージャーの仕事であると
 いうことができます。

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 アドバンマネジ経営コラム by 大山祐史


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