タイトルロゴ大山祐史の経営コラム

 


 <本日のツボ112>
   『やりたくないことは部下に』

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<ツボの説明>

  ビジネスを成長させる過程では、意思決定や実務を他人に任せ
 てゆかなければならなくなります。


  店頭でお客さんと話をしながら、自分で選んだこだわりの商品
 を販売するのが大好きな社長さんがいるとします。

  この社長さんは、会社が大きくなってゆくに従ってだんだんと
 自分が大好きな仕事をする機会を減らさなければならなくなって
 きます。

  店頭での接客は各店舗のマネージャーに、こだわり商品の選定
 は仕入れのマネージャーにそれぞれ委託されることとなります。

  このとき経営者は、なぜ自分がそれをすることが大好きなのか、
 どのような信念を持ってその仕事を実行してきたのか、といった
 感情や理念の部分をすべて他人にわかるように抽出・明確化した
 上で委任する必要があります。

  経営者が築き上げてきたビジネスの成功要因を他人に伝達する
 際に、その内容が劣化してしまったのでは、ビジネスそのものも
 劣化してしまいます。


  こまったことに、自分が大好きなことは他人には伝達しようと
 せず、自分がやりたくないことばかりを社員に委譲してゆこうと
 する経営者がいます。

  どんなに丁寧な説明を行なっても、完璧なマニュアルを作って
 も、自分がやりたくないから部下に押し付ける、という魂胆はす
 ぐに見破られます。

  こういうやり方で成功している会社というのはあまりありません。

  経営者自身が大好きで、できれば自分でやりたいと思っている
 仕事ほど、他人に任せてビジネスを大きくしてゆくということが
 うまくいく場合が多いようです。


  経営者がやりたくないことは社員もやらない、という方針で成
 功している会社もあります。

  ある販売業の経営者は、お客さんに頭を下げて売り込みをする
 ことが大嫌いでした。

  この経営者は、社員にも客先回りの売込みをやらせることをや
 めて、頭を下げなくてもどんどん注文が舞い込む仕組みを全員で
 考える、ということに没頭しました。

  その結果、営業活動なしで悠々と業績を伸ばす ということを
 目標に掲げて実現する会社になってゆきました。

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  アドバンマネジ経営コラム by 大山祐史


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