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 <本日のツボ15>
   『なぜ支配するのか』

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<ツボの説明>

  人間は生まれながらに自己保存本能を授かっていますが、その
 最初の表現は「操縦欲求」と「独占欲」という形であらわれます。
  赤ちゃんが「泣く」のは、「だっこして温かくして欲しい」とか
 「おっぱいくれー」などという生存するための欲求を満たすために
 親を「独占し操縦する」ための手段となっています。

  通常、人間は成長の過程で「操縦」から「自律」へと自己保存の
 スタイルを成長させてゆくのですが、精神が赤ちゃんのまま身体
 だけ大きくなってしまった大人は、この「操縦欲求」を強く持った
 ままであることが往々にしてあります。

  人間が生まれた瞬間から根源的に持っている感情は「恐怖心」
 だといわれています。「死んでしまうかもしれない」という恐怖心。

  そこに上述した「自己保存本能」が働いて、操縦欲求と独占欲が
 現れます。これは自分が生き延びる為に必要な感情なのです。

  赤ちゃんには母親の都合を理解する能力はまだありませんし、恐怖
 心を内在していますから待つということは出来ません。

  母親がその独占欲・操縦欲求に十分に応えてあげることができれば、
 次第に「待つ」ことができるようになって、ゆとりが生まれ、他人を
 理解することも信頼することも可能になってゆきます。

  このように、人間は体の成長と同時に精神的にも大人としての能力
 を身につけて行くものなのですが、精神的な発育が止ってしまい、
 赤ちゃんの感情である「恐怖心」を残したまま大人になってしまった
 人が操縦欲求を強く持ち続けることになるのです。

  こういう人は、恐怖心が根源にありますから、たいへん臆病です。
 臆病な精神は長時間恐怖にさらされることには耐えられませんから、
 すぐに「逃げる」かまたは「攻撃」に転じます。臆病な人ほど攻撃的
 なのです。社会人の場合、この攻撃は「命令による支配」や「怒り」
 という形で立場の弱いものに向けられます。
  逃避は「責任の忌避」という行動になってあらわれます。

  これらはすべて「恐怖心」が取らせている行動なのです。この「恐
 怖心」を取り去るには「他人を信頼する」しかないのですが、幼児期
 から心の奥底に固着しているわけですから、そう簡単には直りません。

  統計的なデータがあるかどうかは知らないので、断定的なことは
 いえませんが、私が見てきた限りでは日本の会社員の場合、10人の
 うち2〜3人はこの傾向が見られるようです。

  こういうタイプへの対応を一言でいうのは難しいのですが、ポイント
 は、どうやってこの人が他人を信頼するようになるかという点です。

  この場合、相手が自分で気付いて成長することはあまり期待できま
 せん。感情的なやり取りを避けて、仕事と関係のない事柄については
 何を言われても「はいはい」と受け流し、業務上ではコアコンピタンス
 をみがいてビジネスマンとしてのスキルで圧倒してゆく。という方向で
 信頼度をアップしてゆくのが効果的です。

  「支配したがる者」は臆病なので、実力ある者にバカだと思われたり
 嫌われたりすることを非常に「恐れ」るからです。

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