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 <本日のツボ19>
   『嵐が過ぎるまで』

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<ツボの説明>

  仕事でもプライベートでも、人は生きている限り壁に
 突き当たることがあります。

  中小企業の経営においては、ほとんど毎日と言って良い
 くらいに、次からつぎへと壁や障害物が目の前に現れます。

  いちいち立ち止まって考え込む社長さんもいらっしゃい
 ます。すき間を見つけてもぐりこんでゆく経営者もいます。
 壁を蹴っ飛ばして、向きを変えて走り出す方もいます。

  壁に当たったときというのは、一時的に業績が低迷する
 ことがめずらしくありませんが、そんなことをきっかけに
 してそのままズルズルと底なし沼に落ち込み、廃業や倒産に
 追い込まれてしまう、

    そんな会社には、あるパターンがあります。

  それは、経営者が目をつぶってじっと嵐が過ぎ去るのを待つ
 という行動を取る、ということです。

  そんな経営者の多くは、心の中で「不況だからしょうがない」
 「世間のはやりすたりはどうしようもない」「うちの社員は
 なにもできない」「社内に危機感がない」という具合に、外部
 環境や内部の事情に原因を転嫁しており、本当の問題点に目を
 向けようとしていないように見受けられます。

  壁に当たったときに会社がおかしくなってゆく本当の原因は、
 経営者が勇気を持って壁に対処するための打ち手を実施して
 行かないこと、であることが多いのです。

  その意味で言うと、行政を提訴するという奇策に打って出た
 ヒューザー小嶋社長の行動には、ことの善悪は別として、経営
 者として見習うべき点があると感じます。

  こんな場合、政治家だったら「体調不良のため入院する」と
 いうのがお約束のパターンですし、「なんとか嵐が過ぎるまで
 人前に出ないで済ませたい」という思いがあっても不思議では
 ありません。

  逆に「松下の石油ファンヒーター問題」には、どこかで「こと
 を大きくせず嵐が過ぎるのを待とう」という判断があったように
 思えます。


  壁や行き詰まりを感じたときというのは、本当はチャンスです。

  いまブチ当たっている問題点は、本気でアクションを開始する
 きっかけにすることができます。

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 アドバンマネジ経営コラム by 大山祐史


  本コラムの内容は、大山祐史によるものであることを明記する
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