<本日のツボ208>
『依存パターンから脱却せよ1』
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<ツボの説明>
組織の効率性と組織内人間関係とは無関係ではありません。
このとき着目するのが、社長と従業員(上司と部下)の間にある
依存関係です。
ここでは、この上下の依存関係を4つのパターンに類型化して
説明します。
一つ目は「従業員が一方的に社長に依存しているパターン」。
社長が一人で仕切っている比較的小規模な会社に良く見られます。
お金の出納を含めたあらゆる決済や見積もりの金額など、仕事に
関する一切の決定権を社長が握っているため、社員は社長に強く
依存した心理状態で仕事を進めています。
社員には、意思決定のための思考パターンが醸成されることが
なく、責任感も希薄になりがちです。
社員はそれに不満を感じているわけではなく、どちらかというと
「気楽に」すごしていることが多いため、組織上の問題点として
認識されることは少ないパターンです。
ただし、この「気楽さ」は、ともすると「どうせ社長が決めた
ことだから」という無責任さにつながり、社員は独立した個人と
してのパフォーマンスを高めることがでません。
結果的に、このような依存関係がある組織は、社長の能力の限界
というハードルを越えて成長することはできません。
このような組織のトップには「うちの社員(部下)は一人じゃ
何もできなくて困る」などといって嘆いている人が多いのですが、
それは勘違いです。
実際には、トップ自らが社員に依存されることを快感に感じて
いて、その言動によって社員が自分に依存するように導いている
というケースがほとんどです。
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アドバンマネジ経営コラム by 大山祐史
本コラムの内容は、大山祐史によるものであることを明記する
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