タイトルロゴ大山祐史の経営コラム

 


   <本日のツボ263>
    『縦の浸透力・横の展開力』

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<ツボの説明>

  上位の階層の者ほど安売りしてしまう そんな会社じゃ利益は
 出せません。

  上位の者ほど「いい商売」をものにしなければならない となる
 と、結構プレッシャーですよね。それを実現するために必要なのは
 縦の浸透力と横の展開力です。

  縦の浸透力とは、顧客のニーズを上流にさかのぼってゆくことで
 相手にとってより重要な課題を発見し、それに対する提案活動を
 実施することができる力のことです。

  横の展開力とは、発見した顧客の課題に対応するために、自社
 内部で横の連携を行う力、つまり、営業部門だけでなく生産や物流、
 調達や技術開発、品質保証などのセクションをまきこんで客先に
 対応してゆく能力のことです。


  普段営業マンがコンタクトしている客先担当者よりもより上流に
 いる人(担当者の上司)に接触すると、客先のより深いところに
 ある課題がつかみやすくなります。深いテーマほど大きなテーマで
 あることが多いので、それによってより大きなテーマに対して提案
 してゆくことができるようになるということです。

  より大きなテーマに対応するためには、自社の資源も幅広く活用
 する必要が生じてきます。営業部内に留まらず、他部門の資源や
 能力も活用しながら最適なソリューションを提案してゆくことが
 求められます。

  そうすることで、単なる「御用聞きと価格交渉」という営業活動
 から一歩踏み込んだ付加価値のある提案営業が実現できるのです。


  営業部門のハイパフォーマー(業績達成能力の高い社員)のヒア
 リング(コンピテンシー・アセスメントなどと言います)を行なっ
 てゆくと、多くの会社でこの二つの能力がパフォーマンスドライバー
 (能力の発生源)となっていることがわかります。

  実際には、役職には関係なくこの二つの能力が高いということ
 自体がハイパフォーマーの条件になっているのですが、だからこそ
 なおさら、役職が上位の者には、

    この二つの能力をだれよりも高いレベルで発揮できる
             または、
    この二つの能力を設計し、部下に適用して訓練し、
    皆が実践できるようにする

 どちらかの役割が求められています。

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 アドバンマネジ経営コラム by 大山祐史


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