タイトルロゴ大山祐史の経営コラム



  <本日のツボ290>
    『仕事の時間・人生の時間』

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<ツボの説明>

  今日もまた仕事です。「やれやれ」ですね。特に今のような期末
 と呼ばれる時期になると、なんだか仕事だけして生きているような
 感覚になることがあります。


  さて、それではまた例によって計算して見ましょう。

  私たちの一生を80年間と仮定すると、その日数は29,220日
 あることになります(365×80+20(うるう年の分))。
  これを時間に直すと、701,280時間です。

  人間が生きてゆくために、眠ったり飲食したり排泄したりする
 ための時間を1日あたり10時間とすると、そのために費やす時間
 は、一生の間では292,200時間です。

  この2つの時間の差が、我々が自由に使うことができる、いわば
 「人生の時間」とでもいうべき時間です。
  それは、701,280−292,200=409,080時間となります。

  この40万9千80時間をどの様に配分するかということが、
 私たち一人一人の「キャリアプラン」です。


  「キャリアプランって、職業経歴だけの話じゃないのか?」
 と感じる方も多いことでしょう。

  私自身も「キャリア=職業」と結び付けて考えることの方が多い
 のですが、実際にこの「人生の時間」のなかで職業人として費やす
 時間は、それほど多くありません。

  仮に40年間、休日以外は10時間働き続けたとしても、総労働
 時間は、40×260×10=104,000時間です。人生の時間全体からしたら
 4分の1強にすぎないのです。


  現実の人生において、人はその約4分の3の期間「職業上の役割」
 以外の役目を果たしてゆかねばなりません。

  それは最初「息子・娘」であり、やがて「生徒・学生」「仲間」
 や「リーダー」になってゆきます。成長した後にも「配偶者」「親」
 「ホームメーカー」「地域などの世話役」などという、職業に関係
 のない役割をたくさん担ってゆきます。さらに「余暇を楽しむ人」
 とか「市民・国民」というのも重要な役割となってくるのです。

  ライフステージのポジションごとにこういった様々な役割の比重
 を考え、最適バランスを作ってゆくことが「キャリアプランニング」
 なのです。


  いま仕事に追われている貴方は、現在のポジションが「職業人」
 という役割のウェイトが高いところなのです。しかし、それも
 たかだか10万時間程度のことですから、1時間1時間を大切に
 こなしてゆきましょう。

  そして、次のステージで大切に果たしてゆく役割についても、
 少しずつ考えてゆけば、良いのです。

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 アドバンマネジ経営コラム by 大山祐史


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