タイトルロゴ大山祐史の経営コラム

 


 <本日のツボ331>
    『同質な群れ』

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<ツボの説明>

  天敵となる肉食獣も、他の草食動物もまったく存在しない土地に
 羊の群れを放つとどうなるか?

  羊たちはのびのびと草を食べ、どんどん繁殖してその数を増
 やしてゆくだろう。

  だがやがて、増えすぎた彼らはその土地中の草を食べつくし、
 飢えによって一気にその数を減らしてしまうにちがいない。
  絶滅してしまうことだって、ありうることである。


  植物生態学者の宮脇昭氏は言う。

  「本物の森は強い。そして本物の森は様々な種類の樹種によって
 成り立っている。
  マツクイ虫にやられて森全体が立ち枯れてしまった松林や、台風
 に見舞われてなぎ倒されたり、表土ごと土砂崩れで流れてしまう
 ような杉林。こういったものは人工的に単一種の樹木だけで森を
 造ってしまったためにおこる。
  「本物の森」は、定期的な伐採や下草刈りなど人間による手入れ
 を受けなくても、何百年でも繁栄して行くことができる。」


  グローバル競争に生き残ることができる企業の姿はどのような
 ものだろうか?

  少なくとも、「羊の群れ」や「杉林」のような集団ではないと
 考えて良いようである。

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 アドバンマネジ経営コラム by 大山祐史


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