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 <本日のツボ43>
   『体験を買っているだけ』

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<ツボの説明>

  「それ、やってみたいな」と思わせる仕掛けを提供することで
 消費を喚起することができるというパターンがあります。

  たとえば、フードプロセッサで「手作りマヨネーズ」や「自家
 製野菜ジュース」などを手早く作ってみせる実演販売。

  それを見た時点で「自分の家では手作りマヨネーズや自家製野
 菜ジュースを必要としているか」という点をほとんど考慮せずに、
 「わたし、これ、やってみたい」という感情が勝ってしまうと、
 その人は「購買」を決定します。

  このとき購買者は心の中で「これを買えば我が家でも、手作り
 マヨネーズや自家製野菜ジュースを毎日いただくようになるわ」
 と考えるのですが、これはほとんど「後づけ」です。
  あくまで「やってみたい」が先にあって、現実的な使用目的は、
 いいわけ的に後からくっつけられることになります。

  こうして家にやってきた「フードプロセッサー」は、たいてい
 高い天袋の奥の方かなんかにしまいこまれて、あまり日の目を見
 なくなるのですが、買った本人はあんがいケロッとしています。

  もともと「やってみたい」ために買ったわけですから、一回目
 に自分でやってみた時点で、かなりの満足感を得ているのです。


  このように「身銭を切って体験する」というのは、意外と基本
 的な消費行動のパターンとしてあるように思われます。

  一回しか使ったことがないキャンプ用品とか、持ってませんか?


  貴方の会社の商品やサービスに、「それ、やってみたい」と思
 わせるプチエンタテイメントをくっつけて紹介できませんか?

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 アドバンマネジ経営コラム by 大山祐史


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