タイトルロゴ大山祐史の経営コラム

  2006年5月31日


 <本日のツボ117>
   『先送りをすると選択肢がなくなる』

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<ツボの説明>

  業績が思わしくない、いわゆる危ない取引先との関係を見直す
 際に、「うまみの大きい仕事だけは残しておいてのこりは全部断
 れ」などという指示を出すことは、単なる問題の先送りである。

  逃げるのか逃げないのか ということを判断しなければいけな
 い時点にいるのに、これでは答えになっていない。

  いずれ近いうちに、もう一度同じこと(逃げるのか逃げないか)
 を考えなくてはならないことになるか、または、そうなる前に引っ
 かかる(相手がつぶれて取り立て不能になる)かどちらかである。


  このような先送りばかり繰り返していると、いずれは選択肢が
 なくなることになる。

  究極は、「もはや進退きわまった。廃業するしかない」という
 状態である。

  「もはや進退きわまった」という言葉は「ほかにどうすること
 もできない」という意味だから、まさしく選択肢がない状況なの
 だが、こういう経営者に限って「廃業を決断いたしました」など
 と平然といってのける。選択肢がない、最後に一本だけ残ったク
 ジを引くことを、「決断」とはいわない。

  もうお分かりだと思うが、「決断」など一度もしていない。
 常に決断を避けて先送りしてきた結果、自動的に、廃業せざるを
 得ないところへ到着した、というだけのことである。


  できるだけ選択肢がたくさんあるうちに、ほんとうの決断がで
 きるようになりたい。

  そのためには、知識・仲間(サポーター)・勇気・運 など
 必要となるものがまだまだたくさんあるようである。

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 アドバンマネジ経営コラム by 大山祐史


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