タイトルロゴ大山祐史の経営コラム

  2006年6月21日


 <本日のツボ133>
   『事業承継の選択肢(M&A)』

 ------------------------------------------------
<ツボの説明>

  経営状態は決して悪くないのに、「適当な後継者がみつからな
 い」という理由で廃業する企業数は年間およそ7万社、その結果
 失われた雇用者数は20〜35万人程度と推計されています。


  このような事態は国としても問題視していて、今後何らかの具
 体的な支援施策が実施されてくると見込まれています。


  先日施行された新会社法にも、そのあたりへの配慮が散見され
 ています。

 具体的には

  種類株式の発行が柔軟化されたことで、取得条項付種類株式を
 用いて事業継承者以外の親族へ相続された株式を会社が買い取り
 しやすくなったこと

 や、

  議決権制限株式に対する規制が緩和され(非公開会社に限る)、
 被相続人の経営への関与が制限しやすくなった点などです。


  しかしながら、これらは依然「相続による株式分散への対応」
 という視点にとどまっています。

  実際には「社外の優秀な経営者に事業を引き継ぐ」方が創業者
 の意向に沿ったものである場合も多く、そのためには、たとえ小
 規模企業といえども、M&A や MBI(社外経営陣が株式を
 買い取ることによって経営権を取得する方法)といった手法を適
 用して対応したいといったケースが増えてきています。

  中小企業の事業継承について、選択肢も多様化させてゆく必要
 があるのです。


  こういった問題に対する政策側の支援制度はまだまだ不十分で
 すが、今後は中小企業の実態に即した多様で実効性のある施策が
 検討され実施されてくることと思います。


  このようなケースにたいする相談受付や情報提供、具体的な継
 承者と非継承者のマッチングなどに関して、実際に機能し始めた
 部分もあります。

  10人程度という非常に小規模な会社ながら、M&A(買われ
 る側)によって事業の存続を確実にしたケースも出てきました。


  「経営はまあまあ順調なのだが、後継者がいないから廃業する
 しかないかな」などとお考えの経営者の方がいらっしゃいました
 ら、是非一度ご相談ください。

--------------------------------------------
<PR>推薦書籍「< 成功する事業承継 >会社を上手に任せる法」<PR>
 承継期に会社の弱点が最も表面化する…。後継者育成350人以上の実績、
【譲る側の本音と不安】を知り尽くした著者が、オーナー社長のための
 “成功する事業承継”を、数々の実例で明快に説いた注目の書。
 「後継者の選び方」「育て方」「鍛え方」「株式」「資産の築き方」…
http://www.jmca.net/books/makaseru/ad.php?&id=129
机上版:定価:10,290円(税込)→ 特別割引価格 9,240円(税込)
皮革版:定価:12,600円(税込)
→ 特別割引価格11,130円(税込)
 アドバンマネジ経営コラム by 大山祐史


  本コラムの内容は、大山祐史によるものであることを明記する
 限りにおいて、引用・転載は自由です。