タイトルロゴ大山祐史の経営コラム

 


   <本日のツボ249>
     『割のいい商売』

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<ツボの説明>

  ビジネスで成功するには割のいい商売を見つけることが早道です。

  割のいい商売とは、投下資本が少ないのに、日々入ってくる
 キャッシュは大きい商売のこと。

  その一例が生命保険。

  生保の多くは相互会社といって保険加入者が社員(出資者)と
 なる相互扶助のための社団法人。よって資本金は、ありません。

  収益性はというと、

  たとえば、30歳から44歳までの15年間、死亡したときには
 3000万円受け取れる死亡保険に入るとします。この場合、年間
 の保険料はおよそ12万1千円。※

  一方、厚生労働省が公表している人口動態統計
 http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/suii05/index.html
 によると、平成17年の30才から44才までの死亡率は、
 92.47(人口10万人あたりの死亡者数)で、0.09247%
 ということになります。

  仮に、全ての保険契約者がこの死亡率に従うとすると、契約一件
 あたりの支払い保険料額は、3000万円の0.09247%で
 約2万8千円。保険料との差額は9万3千円。

  これなら「割のいい商売」といえます。


  人口動態という現実と適切な料金設定の掛け算が、このような
 効率的なビジネスを構成しているわけですが、それだけではあり
 ません。

  肝心なことは、上記のような単純な損得計算の結果を上まわる
 便益を契約者に提供しているということです。

  それは配当金であったり、いざというときの安心感であったり、
 人並みであることの満足感であったりと、人によって様々です。

  こういった人間の感情を巧みにマーケティングに取り入れて、
 金銭的な損得勘定を考慮させないビジネスになっていることが
 この割のいい商売の姿です。


  現実をベースにした損得計算と、顧客の感情を把握した緻密な
 マーケティング。この両者がうまくかみあって機能したときに、
 割のいい商売が生まれます。


 ※保険料額は会社やプランによって変わります。上にあげた数字は
  あくまでも参考例であり、実際の商品とは一致しません。

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 アドバンマネジ経営コラム by 大山祐史


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