<本日のツボ269>
『境界はますます曖昧になる』
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<ツボの説明>
あのトヨタ自動車でさえ、1台の車を作るために必要なすべての
テクノロジーを自前でそろえることはできない。
反対に、ある技術が特定の産業にだけ用いられるといったことも
なくなってきている。
現に企業の研究開発機関によって生み出されたものの多くが、
他の企業によって利用されている。
そのようにして技術の相互依存や共有化が進んでゆく。
電信や光通信、無線などといった技術は、もはやコンピューター
技術の一部と言ってよい。それと同時に、コンピューター技術は
そのような通信技術の根幹を支える技術である。
流通形態にも同様のことがいえる。
「卸し」と「小売」という概念はますます希薄化してきている。
小売の中を見ても、「産業向け」と「一般消費者向け」という
垣根はどんどん低くなってきている。
自社の戦略立案に当たって、業種や業界の垣根を高めに設定して
しまうことは一種の自縛行為だ。
「うちは卸だから・・・」「これは業者向け商品ですので・・・」
社内からこんな会話が聞こえてくることはないだろうか?
アップル社が自社の回りに「コンピューターメーカー」という
垣根を設けていたとしたら、i-pod も コンテンツ配信事業も
誕生することは、なかった。
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アドバンマネジ経営コラム by 大山祐史
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