<本日のツボ319>
『寿命が縮む』
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<ツボの説明>
ドクター中松こと中松義郎さんが発明したフロッピーディスク。
8インチ規格の巨大なペラペラしたやつを、コンピュータの記録
媒体として使っていましたが、その後少し小さくなって5.25インチ
サイズになりました。
その5.25インチサイズは、ほとんど普及する暇もなく3.5インチの
ハードケース入りに取って代わられます。現在残っている3.5"FDD
(3.5インチフロッピーディスクドライブ)で使用するフロッピー
ディスクです。
そして最新のパソコンには、その3.5"FDDも装着されていない
場合がほとんどです。取り外し・持ち運び可能な記録媒体として
便利で経済的なものが他にも色々出てきて、そういった新しい記録
媒体に取って代わられたわけです。
8インチフロッピーディスクの登場は1972年で、パソコンにFDD
ナシのタイプが目立ち始めたのが2002年頃からですので、フロッ
ピーディスクという商材の寿命は30年だったということです。
あれほど普及していた3.5"フロッピーディスクだけを見ると、
初登場が1981年で、その後1980年代半ばに80286チップ(CPUの種類
です)を搭載した高性能パソコンが登場すると、それらのパソコン
に標準装備として搭載され一気に普及を広げました。
その頃はハードディスクが非常に高価で、パソコンは「ハード
ディスクなし」のモデルが標準型でしたから、OSもアプリケー
ションも3.5"フロッピーを使用して起動したものです。
3.5"フロッピーの最盛期は約20年間だったわけです。
「巨大ビジネス」といえるコンピューター記録媒体の世界で、
ひとつのビジネスの寿命が20年で尽きました。
今後ビジネスの寿命はますます短くなり10年〜20年後には、平均
すると10年程度になる可能性が高いです。
ビジネスそのものやそこで働く人の移り変わりが10年程度の短い
サイクルで動く社会が、すぐそこまで来ているのです。
そのときには、ビジネスの構成と人や組織の活かし方について、
柔軟で効率的な方法を確立できている会社が生き残ります。
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アドバンマネジ経営コラム by 大山祐史
本コラムの内容は、大山祐史によるものであることを明記する
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