<本日のツボ328>
『付加価値生産性』
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<ツボの説明>
付加価値生産性とは企業の生産性を表す言葉で、その企業が一年
間の活動の結果生み出した付加価値を従業員数で割った数値です。
付加価値労働生産性ともいいます。
生産工場を人件費の安い海外に移転すると、この付加価値生産性
がガクンと落ちることが多い。
理由は簡単です。人件費が安いので工場の人員が多くなる。
付加価値には人件費も含まれているため、人件費の安い国や地域
では、どうしても一人当たり付加価値は低くなりがちという事情も
あります。
このようなケースでは、製造原価の絶対値にばかり目を奪われ
て付加価値生産性の低下を看過していると、経営の根幹に支障を
きたすことがあります。
付加価値生産性が低いビジネスは、販売数量や原材料価格の
ちょっとした変動の影響を大きく受けてしまいます。外部環境の
変化に弱いのです。
結局、そのビジネス全体が「安い人件費」という前提に寄り
かかってしまうと、そのビジネスから「付加価値を生み出す力」
を奪ってしまい、環境変化というリスクに対して脆弱なものに
させてしまうのです。
原価低減を狙って生産地域を変えるときには、販売時の粗利益率
ばかりを気にするのではなく、生産部門を含めた付加価値生産性
にも注目して、ビジネス全体の生産性が低下しないよう注意して
おく必要があります。
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