<本日のツボ342>
『跡継ぎの悩み』
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<ツボの説明>
戦後の高度成長期、日本の中小企業は創業・起業のピークを迎えていた。
それから40年以上が経過し、当時20歳代〜30歳代の若者だった経営者
たちは、現役を退く年齢に差しかかっている。
しかし、その多くが「適当な後継者が見つからない」という悩みを抱えて
いる状況にいる。
悩みの種類は様々で、
「跡継ぎの子息がいない」
「息子はいるが跡を継ぐ気がない」
「継ぐ気のある親族がいるが、株式相続のための蓄えが不十分」
「親族以外の後継者はいるが、株式を買い取る財力がない」
などといった問題が代表的である。
こういった問題が解決されずに、多くの中小企業が今の経営者の代で廃業
してしまったとしたら、そのことが国の活力に与える悪影響は計り知れない
ものとなってしまう。
国レベルで株式継承に際しての減税措置などを検討する必要があることは
もちろんだが、我々民間のコンサルタントとしても何らかのソリューションは
提示しなければならない。
私が提案する方法のひとつは、MBO(社内人材が株式を買い取って継承
すること)の支援で、これは金融機関と連携して買取資金の確保をお手伝い
する方法。
それともう一つ、M&Aによって事業を継承してくれる相手を社外に求める
方法である。
一般にM&Aは、大企業の優良事業が対象になるケースが多いという
イメージがあるが、ごく最近では中小企業のM&Aが成立するケースも
出始めている。
しかし、大手に買い取られて従業員の多くが解雇され、資産を転売して
事業が解体されてしまうようなM&Aでは「支援」とはいえない。
やる以上は、従業員および希望があれば経営者本人も、引き続き事業に
従事することができ、そのことが買い手にとっても「経営ノウハウの蓄積」と
なるような、相互利益のあるM&Aを目指す。
当然、経営者が背負っていた債務保証などもきれいに解消されるので、
「借金があるのでやめるにやめられない」などという理由でお悩みの経営者
にとっても、価値のあるソリューションだということができる。
「私の代でおしまいかな・・・」と考えて寂しくなってしまっている経営者
の方々は、廃業などを考える前にゼヒ一度ご相談いただきたい。
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アドバンマネジ経営コラム by 大山祐史
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