タイトルロゴ大山祐史の経営コラム


 <本日のツボ367>
      『機能設計』

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<ツボの説明>

  家の排水溝が詰まって困ってしまったとき、電話帳(いまどきは
 「インターネットタウンページ」)で調べたら、「何でも解決!家庭の
 便利屋さん」という店と、「パイプの目詰まり110番」という店を発見
 したとします。あなたならどちらのお店に電話しますか?

  ほとんどの方が後者に頼むと思います。


  タンスの裏に500円玉を落としてしまいました。引っ張り出すときに
 長い棒と懐中電灯が必要になりました。家には普通の小型懐中電灯と
 商店街の福引でもらった「ラジオ・サイレン機能付、多機能懐中電灯」
 があります。あなたはどちらを使いますか?

  暗いところを照らすときには、普通の懐中電灯のほうが圧倒的に使い
 やすいことでしょう。


  自分の会社をPRするときに、最初から「うちは何でもできます」と
 いう説明をするのは得策ではありません。

  顧客が解決したいと思っている問題点を見つけ出し、その解決手法に
 ついて自社(または自社製品)が強みを持っていることを集中して説明
 すべきなのです。タンスの裏を照らしたいと思っている者には「細身で
 強い光を出す懐中電灯」が必要なのです。


  会社のサービスや製品の機能設計をするときに、持っている技術を
 すべて使ってあれもこれもと多機能化するのはちょっと待ってください。

  多機能製品というのは、店頭で定番化できないため売りにくくなります。
 ラジオ付懐中電灯は、ラジオ売り場にも懐中電灯売り場にも置かれること
 はなく、防災用品か景品としてしか扱われなくなっています。


  多機能を提供できる技術があるのなら、一つの強みで獲得した顧客に
 対して新しい提案として次のサービスを説明してゆくと、売上にも
 広がりが出てくるものです。

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     アドバンマネジ経営コラム by 大山祐史

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