<本日のツボ376>
『工程能力指数』
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<ツボの説明>
ものを製造する過程でばらつきを設計公差内に管理するための指標に、
工程能力指数がある。
工程能力指数は Cp という記号で表され、
Cp = 許容される公差 ÷ 6σ <σ(シグマ)は標準偏差>
という式で算出される。
許容される公差とは、管理されるべき品質項目に対して設定される、
良品と認めることができる幅のことである。
たとえば、設計上5mmの長さとされている部品があるとすると、この
部品が複数個生産されたときの実測値は、全てがピッタリ5mmにはなら
ず、5.01mmとか、4.98mmなどという寸法で出来上がるのが
現実だ。そして、この実寸法がどこまで許されるかを規定したものが公差
というものである。
当然、精密な用途に使用されるものほど、狂いのない正確な品質が求め
られるわけで、その場合公差の数値は小さくなる。
公差が1.2mmで、実際の製品を測定したときの標準偏差が0.2
である場合、工程能力指数Cpは上記の公式から1となるわけである。
一般には、Cp値を1.33以上にできる場合その工程能力は優秀で
あるとされており、そのデータを示すことによってほとんどの顧客が
「全数検査を必要としない品質水準である」と認めてくれることになる。
バラツキが正規分布する場合、6σの1.33倍(およそ8σ)の範囲
から外側にはみ出す確率はおよそ 0.0063%(約63ppm)となり、
実質的に不良ゼロといえるからである。
中小企業が内部的に工程能力を評価する際にもCp値を参考にすること
ができる。
しかし現実的には、Cp=1.33という目標値をあらゆる品質項目に
適用しようとすることはかなりハードルが高い。
Cp=1.0以上を目安にして全ての工程を洗いなおしてみると、自社
生産ライン内に品質的なボトルネック工程を発見できる場合がある。
→<本日のツボ388>『工程能力指数2』も読む
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