タイトルロゴ大山祐史の経営コラム




 <本日のツボ382>
       『NEXT11』

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<ツボの説明>

  「NEXT11」(ネクスト・イレブン)とは、米ゴールドマン・サックス
 社が2005年12月に発表したグローバル経済に関するコメント中で、BRICs
 (ブリックス)に続く経済成長の可能性を秘めた国として挙げた11カ国のこと
 です。
  バングラデシュ、エジプト、インドネシア、イラン、韓国、メキシコ、ナイ
 ジェリア、パキスタン、フィリピン、トルコ、ベトナムの11カ国です。

  世界経済の先行きに不透明感が漂う昨今ですが、ポートフォリオの視点から
 このNEXT11のような新興国の存在がどのような意味合いを持つのかを
 解説してみましょう。

  複数の有価証券を運用して収益を上げることを目的としたファンド商品を
 設計しようとするとき、その設計方法にはさまざまな手法があります。
  たとえば「ハイテク関連銘柄」や「自動車・エレクトロニクス関連銘柄」
 など、似通った業種を集めてファンドを構成するというのもひとつの方法です。

  しかし最近主流となっているのは、「リスク分散型」などと銘打ったファン
 ドです。特定の領域に偏った投資を避け、特性の異なる証券を組み合わせて
 ファンドを構成することで、市場に起こるさまざまなインパクトの影響を和ら
 げリスクを軽減しようというものです。
  業種・業界だけではなく、地域や政治的背景なども勘案しながら採用銘柄の
 バリエーションを増やす試みがなされています。

  このように、ある一定のインパクトから受ける影響がまったく異なる複数の
 銘柄を組み合わせると、ファンド全体としては収益の期待値を一定水準に維持
 したまま、予想されるリスクの振れ幅を小さくすることができます。
  ファンドのポートフォリオを考える上で、単体でのリスクが小さいとはいえ
 ないものの日本・欧米とも他の新興工業国とも違う政治的・経済的・地政学的
 背景を持ち、そのうえ高い収益性が期待できるNEXT11諸国の関連銘柄は、
 グローバルなファンド商品に組み入れる価値がある特質を備えているといます。

  もちろん、個人資産のポートフォリオにも有効に活用できる可能性もあり
 ます。さらに、市場としても高い成長が期待できますから、間接投資の対象と
 してのみならず、直接投資(事業進出)やマーケットとしての可能性評価など
 といった面でも、今後これらの国々に対して関心を払ってゆくことには大きな
 意義があるといえましょう。

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<予告>入門『NEXT11がみるみるわかる本』発売日決定!
  アジア&ワールド協会ではこのたび、前作「BRICs(図解)
 経済がみるみるわかる本」に続いて「NEXT11がみるみるわかる本」
 を編集、PHP研究所より2月20日発売予定の運びとなりました。
  ゴールドマン・サックス社がBRICs(ブリックス)に続く高成長国
 として名指ししたNEXT11(ネクストイレブン)の11カ国。その実情と
 可能性を詳しく解説したビジネスマン・投資家待望の新刊書がPHP研究
 所から出版されます。日米欧の先進国経済が減速の気配を見せても、
 それとは無関係に躍進を続ける国や地域がある。日本人にとってあまり
 なじみのない国が多いNEXT11諸国だからこそ、本書を手にして他の人
 がまだ知らないグローバル経済のダイナミズムを実感しよう!
   発売予定価格:1,575円 発行:PHP研究所

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     アドバンマネジ経営コラム by 大山祐史


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