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 <本日のツボ63>
   『批判の受け止め方1』

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<ツボの説明>

  外国人と商談や打ち合わせをしていると、厳しい批判を受けて
 ドキッとすることがあります。

  製品の品質管理方法や仕事の進め方といった点について、こち
 らの考え方を説明しても、「全然同意できない」とかといわれて
 ガッカリしたりムッとしたりしてしまいます。

  ところがこの人たちは、お互いにそのような厳しいやり取りを
 繰り返していても、なにも気にしていないことに気がつきます。

  つまり、「考え方や意見」と「その人の人格」を完全に切り離
 して見ているので、考えや意見についてどんなに厳しい批判をし
 ても、その人のことを批判したとは思っていないのです。

  反対に、仕事の進め方などの点で意見が対立して、厳しい批判
 をあびても、後になるとケロッしている。


  これはどうも、線の引き方 の違いから来るものらしい。

  つまり彼らは、「考え方や信念」と「その人の人間性」を、完全
 に切り離して考えているのです。

  だから自分の考え方や信念を批判されても、自分が批判された
 とは感じない。

  そういう感覚だから逆に、相手の意見に対して批判を述べると
 きも「こんなことを言ったら相手を傷つけてしまうかも」などと
 いうことは全然考えていないので、厳しいことをビシビシ言えて
 しまうのです。


  日本人はどうも、この線引きが苦手で、会社の従業員としての
 自分と本当の自分自身 とか、信念・考え方と自分の人間性など
 をうまく区別することができない傾向があるようです。

  なので、仕事上の意見交換でも「相手を傷つける」とか「相手
 にうらまれる」ことはイヤですから、どうしても控えめな意見し
 か出てこないことになります。


  社内で議論をするとき「信念・意見と人格・人間性は別のもの」
 というルールを適用すると、徐々に議論が活性化して、組織とし
 ての最適解に到達するスピードが向上します。

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 アドバンマネジ経営コラム by 大山祐史


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